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川;゚ -゚)(……いや、ダメだ! 立ち止まったらそれこそただの的だ)


 暗闇でこちらから狙い撃ち出来ないのに足を止めるのは危険だ。

クーは動き回ることを選んだ。

 時折まばらに銃声がして、木の幹が弾ける。


川 ゚ -゚)(変だな。わざと外してるみたいだ)


この暗闇の中で一向にこちらを見失う気配がないところを見ると、暗闇で

視界を確保するために何らかの装備をしていることは間違いない。

にも関わらずとどめを刺さないのは何故だろう?

だんだんクーは自分がどこかに追い込まれていることを感じていた。


川;゚ -゚)(誘導してるんだ。銃撃はこちらの行く先を制限するためか?)


 どうであれ、もう立ち止まることは出来ない。

体中に心臓の鼓動が響き渡り、一呼吸ごとにひどく肺が痛んだ。

限界を越えた稼働に肉体が悲鳴を上げている。


川;゚ -゚)「ぜえ、ぜえ……」


 ある時突然視界が開けた。

勢い余ってそこから飛び出しかけて、あわててすぐ近くの蔦に捕まる。


川;゚ -゚)「クソ……!」


 崖になっていた。

10mはあるだろうか?

ずっと下の方に一度は途切れた森が再び続いており、暗緑色のカーペットの

ように見える。

 振り返ったクーに二人の男が銃口を向けていた。


( ・∀・)

( ゚∋゚)


どうすることも出来ない。

クーは銃を地面に置いて両手を上げた。


( ゚∋゚)「こっちにケツ向けろ。ひざまずいて両手を頭の上に」


言われた通り後ろを向く。

すると崖の上から緩やかな曲線を描きながら続く丘陵の森が一望できた。

雲の切れ目から覗く青い月の明かりが静かに降り注ぎ、時間の止まった

海のようだ。

こんな状況じゃなければ景色を楽しむことが出来たのに。


川  - )(死ぬほどの高さじゃない。死ぬほどの……

     下は木だ、枝葉がクッションに……)

( ゚∋゚)「ひざまずけ! 言われた通りにしろ!」

川 ゚ -゚)

(;・∀・)「おい!!」


 両手で頭を抱え、クーは飛び降りた。

頭上で男たちの喚き声や銃声らしきものが聞こえたが、耳元で激しく唸りを

上げる風の声にすぐに掻き消される。

葉や枝がクーの体を手荒に受け止めた。

枝が折れ、葉がガサガサ擦れ合い、それから衝撃が全身を駆け抜ける。

浮遊感が消え、突然重力が何倍にもなって戻ってきた。


川 ゚ -゚)「う……」


 内蔵がでんぐり返ったようでしばらく息が出来なかった。

苦しげに喘ぎながら激しく咳き込む。

立ち上がろうとした時、目の前の地面が次々に弾けた。

上から撃ちまくっているらしい。


川;゚ -゚)(クソ、寝てる場合じゃない。逃げなきゃ)


 体がバラバラになりそうな苦痛を堪え、クーは体を引きずって走り出した。

 

 


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