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上半身が消えてなくなった男の残り半分は地上で立ち竦んでいた。
上半分がどこかへ行ってしまったことに気付いていないみたいに。
怪物はそれを両手で拾い上げ、不規則に乱杭歯の生えた口の中に突っ込んだ。
(<●>q 。)グチュグチュ ジュルジュルジュル
(;゚∋゚)「死ね、畜生!!」
別の男がマシンガンで弾丸を雨のように見舞う。
怪物の体中に弾丸が潜り込んで血が跳ねたが、まるで気にしている様子は
なかった。
食事を終えてもう一人に向かい直る。
( ゚∋゚)「!」
(<●>q 。)「あー」
飛びかかって鋭利な爪の生えた手を突き出す。
ぐすり、という肉を貫く音がした。
( ∋ )「げほっ」
腕を持ち上げ、両手両足をばたつかせて断末魔の抵抗を見せる肉体を
天に掲げる。
その下で口を開け、怪物は五指に力を込めて男をそのまま握り潰した。
男から滴り落ちる大量の血と臓物を文字通り浴びるようにして飲み干す。
レモンを搾ってその汁を啜るみたいに。
( ・∀・)「う、う……うわあああ!!」
手の中の“搾りカス”を捨てると、恐慌を来して逃げ出す最後の一人に向かう。
あっという間に背後まで追いすがって拍手するように両手を叩き合わせる。
( ∀ )「ぶぎっ」
人体が蚊のように潰れた。
ブチ、と。
八方に赤い液体が飛び散る様子は、トマトが破裂したように見えた。
川 ゚ -゚)
逃げることも叫ぶことも出来ず、クーはただ突っ立ってその光景を見ていた。
あまりにも現実からかけ離れ過ぎていて何も感じない。
映画館で映画に熱中していて、フッと我に帰る瞬間まで自分がここにいたことを
忘れているみたいに。
(<●>q 。)
食事を終えて振り返った相手と眼が合った。
怪物としてはさっき吹き飛ばした食べ残しのことを思い出したら、そこに
クーがいたのだろう。
片方だけやたらに大きい眼球の中には自分しか映っていない。
川 ゚ -゚)「う、」
瞬間的に感情が雪崩れ込んできた。怒涛のように、恐怖が。
悲鳴を絞り出す。
川;゚ -゚)「うわああああ!!」
身をひるがえして屋内プールへ取って返す彼女を、怪物が追ってくる。
すでに割れていた窓を窓枠ごとぶち破って巨体をめり込ませると、更衣室へ
続く通路を窮屈そうにしながら進む。
体が引っ掛かってうまく前進出来ないようだ。
これが彼女にとって幸運となった。
先に更衣室から再びシャッターをくぐって屋内プールに入るまでの時間が稼げた。
川;゚ -゚)(ど……どうすればいい?! どうする!?)
怪物は雄叫びを上げて追ってくる。
獲物を変更したり諦めたりするつもりはなさそうだ。